中学受験の作文問題は?公立中高一貫校の出題テーマと対策法

更新日:2024/12/02

公立中高一貫校や一部の私立中学校の入試で出題される作文問題。1つの解答を導き出す問題とは異なり、どのように書けば正解なのか判断しづらいため、対策にお困りの保護者も多いのではないでしょうか。限られた時間で読み手に伝わる文章を書き上げるには、多くの問題に触れて実際に書くトレーニングする必要があります。そこで今回は、これまでに公立中高一貫校で出題された作文のテーマをご紹介するとともに、作文力向上につながるヒントをお伝えします。ぜひ参考にしてください。

目次

公立中高一貫校受検の作文対策

費用を抑えながら質の高い教育を受けられるとして人気の公立中高一貫校。公立中高一貫校では入学者選抜の方法として、教科を横断した総合的な力を問う「適性検査」を採用しており、作文問題が多くの学校で出題されます。まずは、その内容について確認しておきましょう。

400字の作文問題が出題

東京都の公立中高一貫校では、適性検査はI、Ⅱ(一部の学校ではⅢまで)がありますが、「適性検査I」では、2つの文章を読んだうえで自分の体験や考えをまとめる400~440字の課題作文が出題されます。文章は2つ合わせて3,500字程度。限られた時間の中で2つの文章の内容を正しく読み取り、自分の考えを論理的に表現する力が求められます。また、私立中の入試でも作文を出題する学校が増えており、東京都内の公立中高一貫校と同様に資料や文章をふまえ、与えられた条件に沿って書く課題作文や、短いテーマについて自分の考えや感じたことを書く自由記述作文など、学校により異なる形式で出題されます。

公立中高一貫校の出題テーマ例

ここでは、過去に公立中高一貫校で出題された作文のテーマを、5つの分野に分けてご紹介します。作文対策に活用ください

自然・科学に関するテーマ

・自然のすがたは地域によって異なりますが、あなたは「日本の自然」にはどのような特色があると考えますか。
・「目に見えないミクロの世界」という題で作文を書きなさい。
・身近な水を例にあげ、「水のかたち」という題で、あなたの考えを分かりやすく書きなさい。
・ロボットと人間はコミュニケーションをとることができるのでしょうか。あなたの考えについて、そう考える理由と具体例をあげながら書きなさい。

スポーツ・文化に関するテーマ

・あなたは「音楽」についてどのような考えを持ちますか。
・あなたは、スポーツにはどのような魅力があると考えますか。

言語に関するテーマ

・あなたにとって「読書が与えてくれるもの」とは何ですか。
・おもしろい文章について、あなたの考えを書きなさい。
・あなたが美しいと思う日本語について、外国の人に、その日本語がなぜ美しいと思うのか、そう思う理由を説明する文章を書きなさい。
・身の回りの言葉づかいというテーマであなたの意見を書きなさい。

社会に関するテーマ

・意見の違いとコミュニケーションという題で作文を書きなさい。
・「情報化社会」と呼ばれる現代について、あなたはどんなことを考えますか。
・「未来に備える」という題で作文を書きなさい。
・ わたしたちがくらす社会では、「新しいものを生み出す力」と「すでにあるものを変える力」が大切な力だと言われています。これらの力がなぜ大切なのか書きなさい。
・あいさつは、ほかの人や自分自身に対してどのような働きをしますか。あいさつについてのあなたの考えを書きなさい。
・あなたなら、食料に関する問題の解決に向けて、どんなことができると考えますか。

個人の体験・考えを問うテーマ

・あなたは「友人との心のつながり」について、どう考えますか。
・できなかったことに挑戦したあなたの経験について書きましょう。
・あなたが自分の考えを通すために相手と「対決」した経験を書きましょう。
・あなたは、自分の好きなもの、好きなことを通してどんなものを得たことがありますか。
・あなたの好きな風景を一つ思いうかべて、その風景の中に自分がいるとして、それがどんな風景なのかを、好きな理由を交えて書きなさい。
・「やってみると、興味がでてくる」ということについて、あなたはどう思いますか。あなたの考えを書きなさい。
・わたしたちが学習する上で、「知識を身につけること」と「考えること」とは、どちらも大切だと言われています。これらがどちらも大切な理由を、自分自身の経験や、見たり聞いたりした経験を例に挙げて書きなさい。

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作文上達のためのポイント

はじめから作文をスラスラと書ける人は多くありません。得点につながる上手な作文を書くには日々の練習が大切です。下記のポイントを参考に、さっそくトレーニングしていきましょう。

作文は練習量が重要

作文問題では、〇〇字以内で書くこと、自分の意見を書くこと、二段落構成で書くこと、など、示された条件をきちんと満たしたうえで、問題の趣旨に沿った文章を書くことが求められます。上達するために最も有効な方法は、とにかくたくさん書いてみることです。数をこなしていくうちに作文を書くうえで欠かせない構成力や表現力が磨かれ、スピード感を持って文章が書ける「作文の型」が身についていきます。作文に苦手意識をお持ちのお子さまは、まずは100字程度の少ない文字数から始めて、徐々に増やしていくとよいでしょう。

知識を増やすことを意識した生活を送る

作文問題で取り上げられるテーマは多岐にわたります。日頃から新聞やニュースを通じて時事問題に目を向け、さまざまなことに関心を持って生活することを心がけましょう。作文問題では、「あなたの意見を書きなさい」と問われることがよくあります。その際、自分の持っている知識を活用し「例えば〇〇ということがあるが…」といった例を挙げることができれば、自分の主張を補強する材料となり、文章に説得力が生まれます。また、読書を通じて知識を増やすこともおすすめです。さらに読書を習慣化することで、文章を読むスピードが速くなる、語彙が増えるといったメリットがあります。

作文は必ず添削してもらい、書き直すのが鉄則

作文を書いた後は、塾や学校の先生に添削してもらうことが大切です。問題にある条件をきちんと守っているか、分かりやすく書けているかといった文章の中身はもちろん、原稿用紙の使い方や句読点のつけ方など細かな点についても、プロの視点で添削してもらいましょう。そして、添削してもらった作文が返ってきたら、同じテーマでもう一度、作文を書き直してみることが大切です。指摘事項を受け入れ、新たな視点を取り入れながら書くことで着実に作文力が向上していきます。

栄光ゼミナールの公立中高一貫校受検コースは、Z会教材も併用した手厚い作文対策で得点力アップを図ります

多くの公立中高一貫校の入試で出題される作文。確かな結果を出すには事前の訓練が欠かせません。栄光ゼミナールの公立中高一貫校受検コースは、少人数クラスの授業で作文の書き方をていねいに指導。クラスメイトの書き方を参考にすることもできるため、刺激し合いながら良い点を吸収できる環境です。また、栄光ゼミナールでは、作文指導にZ会の「作文コース」を採用。お子さまが書いた作文をZ会の添削のプロと中学受験指導のプロである栄光ゼミナールの担当教師がWチェックしてフィードバックするので、着実に力が身につきます。さらに、この他にも、栄光ゼミナールでは志望校別適性検査対策ゼミや夏の短期集中特訓など、公立中高一貫校合格をつかみとるためのさまざまな企画をご用意。公立中高一貫校を目指す方は、ぜひ一度ご相談ください。

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