千葉県の中学受験について|近年の受験動向と受験のポイント
更新日:2024/12/02私立の中学入試は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県のエリアごとで入試日程が異なります。お子さまの志望校の受験日程を確認し、適切な準備を進めていきましょう。
※2024年1・2月の入試を「2024年度」、2023年1・2月の入試を「2023年度」と表記しています。
目次
千葉県の中学入試は1月からスタート
千葉県内の私立中は、1月20日から一般入試が始まります。2024年度入試では1月20 日における受験者数は7,971⇒ 8,111名と増加しています。他都県を含めた上位層の動きとして、男子はチャンスある限り難関校に挑戦し、女子は合格の可能性が高い学校を選ぶ安全志向がはたらいていると考えられます。
千葉エリアの入試日程を知ろう
千葉エリアの入試は、1月20~23日にピークを迎えますが、1月24日以降や2月以降に入試回を設定している学校、または12月に推薦入試を設定している学校もあります。
入試の期間が広いので受験校選びは慎重に行いましょう。
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近年の千葉県の中学受験の動向
第一志望(推薦)入試という千葉県特有の入試では、合格後に他の学校の入試は受けられません。それでも第一志望(推薦)入試の受験者は増加傾向にあり、千葉県内の中堅・上位校を第一志望とする受験生が増えてきていると考えられます。一部の学校を除けば倍率は低めのため、第一志望校が明確な受験生にとって挑戦する価値のある入試です。この制度を利用する受験生の増加は、県内在住の受験生の地元志向が見て取れます。
通常の私立中の入試開始日である1月20 日以降の千葉の難関校は、例年と変わらぬ難度を保っています。県内最難関校と言ってもよい渋谷教育学園幕張中は1,898 ⇒1,969名と受験生が2 年連続で増加しました。合格者が704 ⇒ 665名と減ったために倍率は男女ともに上がり、都内最難関校を蹴って入学手続きをする受験生もおり、更に厳しいものになっています。
女子の難関校の国府台女子学院中は、2026年に創立100周年を迎え、先進の機器を導入し選択授業の充実を図っていくことから、これからも人気を集めそうです。今年度も受験者が816⇒1,017名と増加し、合格者も511⇒570名となり受験者増は3年連続です。幕張メッセでの大規模な入試を行うのが難関校の市川中です。一般入試では受験者数が昨年と比べ減少はしたものの、倍率は男子2.2倍、女子3.0倍と高倍率です。2009 年からSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に4 期連続で指定され、課題研究・データ分析といった理数教育を行っています。八千代松陰中は新しい取り組みに受験生が反応し、増加しています。これまでの高校の特進コースを中学に拡張したIGS < 6ヵ年特進>コースが新設され、難関大学合格を目指す取り組みとして注目を集めています。合格者数が他校と比較して少なめなので回次ごとの倍率はとても高くなっています。
千葉県の公立中高一貫校は近隣都県と比べて倍率が高く、特に県立東葛飾中の1次倍率9.5 倍は1都3 県で最も高い数値です。しかし、難関私立中との併願者が多く、一定数の合格後辞退を受け、繰り上げの合格が出るため、実質倍率通りの難度ではないと推測されます。
県立千葉中は、東大を始めとする難関有名大学に県内随一の合格実績を誇る県立千葉高校母体です。それだけに中学で挑戦する受検生は多く、今年度は男女80名の募集に対して540名が受検し、倍率は6.8倍(昨年度7.2 倍)と、昨年度よりは下がったものの依然としてかなりの高倍率となりました。
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千葉県の中学受験のポイント
千葉県内は、他のエリアに比べると学校数が少ない上に男子校はなく、女子校2校以外は全て共学校です。そのため、県外私立中を併願校に組み込むご家庭が多いようです。一例ですが、1月10日は事前準備校として埼玉の学校、1月20日に本命の千葉の学校、そして2月1日には東京の難関校にチャレンジするといったパターンで受験日程を組むことができます。第一志望校の前に合格しておくことで、お子さまも安心して受験に臨むことができるよう、エリアにこだわらない幅広い学校選びをすることが大切です。
千葉エリアの中学受験の注意点
お子さまが実力を十分に発揮できるように受験校は慎重に選びましょう。1月中に千葉・埼玉の学校を3校、2月に東京の学校を2~3校くらい受験するスケジュールを組むのが理想的です。早いうちから体育祭や文化祭といった学校行事にお子さまとともに参加して、「この学校ならぜひ通いたい」「ぜひ通わせたい」と思えるような学校を広いエリアから、探しておきましょう。
また、千葉の公立中高一貫校検査は最終的な合格が決まるまでの時間が長いことが特徴です。一次検査12月10日、二次検査1月24日と、6週余り間が空いています。公立中高一貫校を第一志望としている受検生は、この期間を活用してもうひと伸び出来れば合格できる可能性が高まります。
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新しい動きをキャッチしよう
受験を成功に導くには、学校選びの軸をしっかり決めるためにも、情報を集めることが必要です。新設校や新コースの設置、入試日程・回数・科目の増減などは、どのエリアでも毎年必ずあり、それにより数年間にわたって受験倍率に影響が出ることもあります。受験を視野に入れているエリアや学校での大きな変更は、次年度以降の受験にも影響するかもしれません。受験学年以外の方もチェックするようにしてください。
また近年、新しい時代を意識した学校が増え、「グローバル人材」の育成や「学力の3要素」(①知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)の養成に力を入れた新しいタイプのコースが続々登場し、注目を集めています。また、「高大連携」によりハイレベルな教育をおこなう学校も増えています。新しい動きには、つねにアンテナを張っておきましょう。
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