【大学受験】志望校選択のポイントは「大学卒業後を見据えること」!

更新日:2023/11/09

志望校を選ぶ際にはどうしても難易度を気にしがちですが、大切なのは大学の偏差値や知名度ではなく、自分の将来にプラスになる大学・学部・学科を選ぶことです。今後の人生に大きく影響することなので、以下のポイントを参考にして、慎重に選びましょう。

目次

自分に合った大学を見つけるために

まずは「何のために大学に行くのか」という目的から考えてみましょう。高校までは社会で生きていくための基礎ともいえる5教科=「一般教養」を学んできました。しかし、大学では、多くの場合何か1つの分野を極めることになります。そして、その分野は5教科に含まれないようなものや、横断的な内容のものもあります。
大学はたくさんある学問の中から特定の分野・領域について深く学び、自分なりに課題を見つけ、それについて研究していく4年間(短大であれば2年間、大学院に進めば6年~8年間など)です。

このように「大学」という場所とそこでやることを考えると、自分の興味がある学部・学科でないと数年間かけて勉強していくのは難しいと思いませんか?

志望校を選ぶときに、多くの人が「偏差値だけではなく、興味があること、将来の夢を考えて決めなさい。」というのにはこのような理由があります。
高校までは、各学校での学習内容にそこまで大きな差はないため、偏差値や雰囲気、行事で志望校を決めることも多いと思いますが、大学では「どんなことを学ぶのか」が大学・学部・学科によって全く違うため、偏差値などの数値や大学のイメージだけで決めるのはおすすめされないのです。

大学選びの基準

大学を選ぶ際、何を基準に選べばよいのでしょう。得意な教科、興味のある分野などはもちろんのこと、校風やカリキュラム、キャンパスの立地など、判断材料は山ほどあります。まずは自分自身を見つめ直し、興味の対象や将来の方向性、適性・能力について、じっくりと考えてみましょう。

基準を大きく次の4つに分けて解説していきます。

  • 大学で学ぶこと=学問分野/領域・カリキュラム・制度など
  • 大学の特徴=知名度・偏差値・入試傾向・就職実績など
  • 人や雰囲気、校風=部活/サークル・大学の雰囲気・行事など
  • 環境・費用=立地・学費・設備など

自分はどの部分を重視しているのか、優先順位を考えながら見てみてください。

大学で学ぶこと

塾でも学校でも、この部分を重視して大学を選びなさい、と言われることが多いのではないでしょうか。先ほども説明した通り、大学によって大きく異なるのが「学ぶこと」になります。とはいえ、どんなことを学びたいか、がまだ決まっていない人もいるでしょう。そんな人は次のより細かな視点で考えてみてください。

将来の夢につながるかどうか

大学を卒業した後にやりたいことや就きたい職業はありますか。すでに決まっている場合は、その職業につながる大学・学部・学科に進むのが良いでしょう。
例えば資格が必要な職業の場合はその資格が取れるところ、または資格が取りやすくなるような内容を学べるところが良いでしょう。
また特定の職種への就職率が高い大学もあります。自分のなりたい職業に進んでいる先輩が多いかどうかも判断のポイントになります。
近年、学生のキャリアプランニングを後押しする活動に力を入れる大学が増えています。キャリア教育に関する授業を必修とし、特定の資格取得のための特別講座を開講する大学も珍しくありません。キャリア支援も判断材料のひとつに加えてみましょう。

自分が興味を持てて、学習し続けられるかどうか

高校までは嫌いでも苦手でも勉強しなければいけないことがたくさんあったと思いますが、大学では自分の好きな授業をとることができるのです。大学は「自分が好きなことを勉強するのに専念できる場所」。こんな機会は人生全体で見てもそうそうありません。
だからこそ、一度今までの「勉強」のイメージを捨てて、自分の好きなことや得意なこと、興味があることをじっくり考えてみてください。5教科に縛られず、まずは書き出してみましょう。深く知りたいこと、勉強し続けられそうなこと、自分の興味が向く先について考えることで、勉強したい学問や領域・分野が見えてきます。
また、同じ名前の学部でも、その細かいカテゴリ、研究内容や勉強できることは教授によって異なります。自分が勉強したい内容について研究している教授がいるかどうかについても調べておきましょう。

カリキュラムや制度

かつては教育内容の違いがわかりにくく、知名度や偏差値・倍率などが大きな選択基準となっていました。しかし近年になって少子化が続く中で、大学は学生獲得を目的に独自性をアピールし始めています。各大学が、個性的なカリキュラムや先進的なプログラムなど教育の多様性実現に向けて様々な改革に取り組んでおり、大学間で差別化が図られるようになってきました。

・専門分野を学ぶのは何年生からか
・自分の学部学科以外の授業はとれるのか
・留学の制度はあるのか など

自分が求める教育と大学が提供する教育が合っているかを確認することは、志望校選択の重要なポイントです。まずは興味のある大学の大学案内や公式サイトなどを通して、教育内容を熟読してください。

大学の特徴

大学で学ぶこと以外にも、その大学ごとに特徴があります。優先順位としては一番ではないかもしれませんが、いくつかの候補から第一志望を決める際の判断軸にはなりえます。「思っていたのと違った」を避けるために調べておくことは大切です。

偏差値

「さっきは偏差値で志望校を決めるなと言ったじゃないか」と思われるかもしれませんが、偏差値も知っておくべきことの一つではあります。
自分の偏差値と大学の偏差値が10違っていたら、どうなるでしょうか。そもそも合格が難しい、学びたい学問のレベルが違った、などの問題が起こる可能性があります。
もちろん、難易度の高い大学を目指すことは自分のモチベーションになる場合もありますので、あくまでも1つの情報として知っておき、そこをめざして努力を続けられるとよいですね。

知名度やイメージ

最初に大学を探し始めるときは、知名度やイメージが先行するものです。聞いたことのある大学、イメージできる大学を調べ始めることが多いのではないでしょうか。
そういった調べ方も間違いではありません。そういったきっかけから調べ始め、「こういう大学がいいな」「こんなことを学びたい」「このカリキュラムは惹かれる」など自分の中での軸が出来上がっていくからです。
「有名だから」で志望校を決めてしまうのはもったいないですが、たくさんの大学を調べたうえで、知名度やイメージで最終的に判断するというのもアリです。

入試傾向

入試問題は学校からのメッセージと言われます。その大学がどんな生徒を求めているのかが入試問題に表れています。入試科目もそうですが、どんな問題が多いのかも調べておきましょう。
入試対策を行うことで苦手な問題でも解けるようになることはできますが、入試問題の相性はあるもの。大学が求めている生徒像を知るという意味でも調べておいて損はありません。

就職実績・卒業後の進路

就職先や進路については大学によって特定の傾向がみられる場合があります
例えば、
・教職に就く人が多い大学
・大学院に進む人が多い学部・学科
・公務員になる人が多いゼミ(研究室) など

「周りは教員になる子が多くて、民間企業への就職情報が少ない」という大学であれば、民間就職を狙う際には自分からより積極的に情報を取りに行く必要もありますし、悩んだ時友達に相談しづらいという側面もあります。
このように“卒業後どのような進路選択をする人が多いのか”も一つのポイントになります。

人や雰囲気、校風

通ううえで欠かせない視点は雰囲気や校風です。毎日行く場所ですから、どんな人が多く、どんな雰囲気なのかを知っておくことは大切です。ですが、こればかりはインターネットや雑誌の情報だけでは感じ取ることができません。オープンキャンパスや行事・イベントなどで実際に大学に足を運びましょう。肌で雰囲気を感じることで、自分が通っているイメージを膨らませることもでき、モチベーションアップにもつながります。

部活・サークル活動

高校まで続けていた部活を大学でも続けたい、趣味仲間を作るためにサークルに入りたい、と考えている人も多いでしょう。大学は授業以外にもできることがたくさんあります。自由に使える時間が増えると感じる人も多いでしょうから、「今しかできないこと」に積極的に挑戦するのもよいですね。
また、大学では決まったクラスでずっと授業を受ける、というスタイルではないことが多く、授業内で友達を作りづらい場合もあります。そんなときは、部活やサークルなどで友達を作り、人脈を広げることも一つの手ですよ。

行事やイベント

大きなイベントがある大学もあります。多くの大学で行われているのは学園祭です。基本的には一般公開されているため、気になっている大学の学園祭に行ってみるのもよいでしょう。高校までは、クラスの出し物がメインですが、大学ではサークルなどが主体になることも多いです。
学園祭が有名な早稲田大学では、参加団体は約400団体、企画数は約450企画とかなり大規模なイベントとなっています。
普段の大学生活とは雰囲気が違いますが、自分がそこにいるイメージができるかどうか、想像してみるとよいでしょう。

環境・費用

毎日のように通う場所になるので、通いやすいのか、好きな街にあるのか、なども重要な視点です。また、実家から通うのか、一人暮らしをするのかによっても候補となる大学は変わってきますよね。
さらに考えなければいけないのは学費です。大学の学費は安いとは言えません。ご家庭で相談しながら決めることも必要です。

立地

駅から近いのかどのルートで通うのか通学時間はどれくらいか、なども一つの判断材料になります。サークルや研究室の活動で帰宅時間が遅くなることも考えられますので、立地は重要な視点です。
また、一人暮らしをする場合、住みやすい場所が近くにあるのか家賃相場はどれくらいか、なども調べておくとよいでしょう。

キャンパス・設備

大学によっては学部によって通うキャンパスが異なったり、学年によってキャンパスが変わったりする場合があります。どのキャンパスがどこにあるのか通うキャンパスが変わるのか、などは調べておきましょう。同じキャンパスでも広すぎて徒歩移動では次の授業に間に合わない、ということも。気になる大学は必ず直接訪問し、どのように大学生活を送るのかをイメージしておくことが大切です。
また、図書館の蔵書数や研究設備、体育館など、重視する項目がある場合はそれらの設備についても調べておくと安心です。

志望校選択に悩んだ時には

大学選びに悩みはつきもの。志望校を決められない、ピンとくる大学がない、という場合は次の視点も取り入れてみましょう。

タテ・ヨコ・ナナメで選択肢を広げる

大学選びでは学部を特定せず、タテ・ヨコ・ナナメとさまざまな角度から探すことも大切です。学びたい分野の周辺領域にまで広げて調べたり、将来就きたい職業に隣接する仕事にまで目を向けたりしてみましょう。違う角度から見ることで、新たな選択肢が見つかるかもしれません。

時代の変化に柔軟に対応していく

政治的にも、経済的にも、日本は難しい局面を迎えています。より複雑化し、先行き不透明な時代だからこそ、将来についてしっかり考えておきましょう。その一方で、時代の変化に合わせ、考えを柔軟に変えていくことも大切。夢やキャリアプランが変わっていくのは、社会に対する理解が進み、自分自身を知って成長している証です。時々の状況を客観的に見て、臨機応変に行動していきましょう。

経験者にアドバイスを求める

最良の選択をするためにも、いろいろな人の経験談や考えを直接、聞いてみることをおすすめします。保護者をはじめ、学校や塾の先生、志望大学に通う先輩など、世代や立場の異なる人の言葉には、新たな発見につながる重要なヒントが詰まっていることが往々にしてあるものです。

栄光の大学受験対策

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