小中高生の読書に関する調査

株式会社栄光(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:下田勝昭)が運営する進学塾・栄光ゼミナールは、2024年5月11日(土)~5月21日(火)に、「小中高生の読書に関する調査」を実施し、小学1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者1958人の有効回答が得られました。なお、同調査は2019年、2022年に実施し、今回が3回目です。

<調査概要>
調査対象:栄光の教室に通う小学1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年5月11日(土)~5月21日(火)
回答者数:1958人

小中高生の読書に関する調査まとめ

  • 現在習慣的に読書をしているのは 小学生65.6%、中学生55.4%、高校生32.4%
  • 習慣的に読書していない理由「他のことに興味・関心が高い」「習い事や部活で忙しい」
  • 子どもが本を手に取るきっかけ 小中学生は「書店や図書館、学校の図書室などで目に留まる」が最多
    高校生は「好きなシリーズ」「課題図書」「映画やドラマなどの原作」がきっかけに
  • 習慣的な読書による良い影響 「語彙が増える」「新たな知識を得られる」「読解力が向上する」「教養が深まる」
  • 読書が好きな小中高生は、そうでない層と比べて「文章を書くことが好き」な傾向に

栄光ゼミナール調べ

子どもは習慣的に読書をしていますか。(n=1958(小学生保護者980、中高生保護者679、高校生保護者299)、単一回答方式)
子どもは現在、どのくらいのペースで読書をしていますか。(n=1116(小学生保護者643、中高生保護者376、高校生保護者97)、単一回答方式)

子どもは習慣的に読書をしているかを聞いたところ、小学生保護者の65.6%、中学生保護者の55.4%、高校生保護者の32.4%が、子どもは「習慣的に読書をしている」と回答した。また、子どもが「習慣的に読書をしている」と回答した保護者に、子どもが現在どのくらいのペースで読書をしているかを聞いたところ、小学生保護者・中学生保護者は「ほぼ毎日」が最も多く、高校保護者は「ほぼ毎日」と「週に数回程度」が同じ割合だった。

子どもが、現在習慣的に読書をしていない理由は何ですか。(n=842(小学生保護者337、中学生保護者303、高校生保護者202)、総回答数1892、複数回答方式(あてはまるものすべて))

子どもが「習慣的に読書をしていない」と回答した保護者にその理由を聞いた。小学生保護者・中学生保護者・高校生保護者のいずれも、最も回答が多かったのは「マンガやテレビ、ゲーム、タブレット端末利用など、他のことに興味・関心が高い」で、小中学生保護者は6割超、高校生保護者は5割超だった。また、「習い事や部活などで忙しく、読書の時間がとれない」といった回答も多かった。また、中高生保護者では、「スマートフォンを持つようになり、読書をしなくなった」という回答も4人に1人以上の割合だった。

子どもが本を手に取るきっかけとなっていることは何ですか。
(n=1958(小学生保護者980、中高生保護者679、高校生保護者299)、総回答数5543、複数回答方式(あてはまるものすべて))

保護者に、子どもが本を手に取るきっかけとなっていることを聞いたところ、小学生保護者・中学生保護者では「書店や図書館、学校の図書室などで目に留まる」が最も多く、特に、小学生保護者では66.4%にのぼった。
高校生保護者では、「好きな作家やシリーズがある」「読書感想文や学校の課題図書になっている」「映画やドラマなどの原作になっている」といった回答が多かった。 また、「その他」には、「YouTubeやTikTokでおすすめされた本を読んでいる」といった回答も複数みられた。

子どもに、どのような本を薦めましたか。(n=1788(小学生保護者917、中高生保護者616、高校生保護者255)、総回答数4355、複数回答方式(あてはまるものすべて))

これまでに子どもに本を薦めたことがあるかを聞いたところ、全保護者の91.3%が「薦めたことがある」と回答した。
次に、子どもに「本を薦めたことがある」と回答した保護者に、どのような本を薦めたかを聞いた。小学生保護者・中学生保護者・高校生保護者のいずれも、最も多かったのは「子どもの興味をひきそうだと思った本」だった。また、子どもの年齢が上がるにつれて「保護者が読んで面白いと思った本」を子どもに薦めていることが分かった。

習慣的に読書をすることで、子どもにどのような良い影響があると思いますか。(n=1958(小学生保護者980、中高生保護者679、高校生保護者299)、総回答数5669、複数回答方式(最大3つ))

子どもが習慣的に読書をすることで、どのような良い影響があると思うかを聞いた。
小学生保護者・中学生保護者・高校生保護者とも、最も割合が高かったのは、「語彙が増える」だった。また、「新たな知識を得ることができる」「読解力が向上する」「教養が深まる」といった項目も、多くの保護者が、読書が子どもにもたらす良い影響だと考えているようだ。

子どもは、読書が好きだと思いますか。子どもは、文書を書くことが好きだと思いますか。(n=1958(小学生保護者980、中高生保護者679、高校生保護者299)、単一回答方式)

保護者に、子どもは読書が好きだと思うかを聞いたところ、小学生保護者の79.8%、中学生保護者の70.1%、高校生保護者の67.2%が「子どもは読書が好きだと思う」「子どもはどちらかといえば読書が好きだと思う」と回答した。
同じく、子どもは文章を書くのが好きだと思うかを聞いたところ、小学生保護者の5割弱、中学生保護者・高校生保護者の約4割が「子どもは文章を書くのが好きだと思う」「子どもはどちらかといえば文章を書くのが好きだと思う」と回答した。
次に、読書の好き・嫌いと、文章を書くことの好き・嫌いに関係性を調べた。「子どもは読書が好きだと思う」と回答した保護者の約6割が「子どもは文章を書くのが好きだと思う」「子どもはどちらかといえば文章を書くのが好きだと思う」と回答した一方、「子どもは読書が嫌いだと思う」と回答した保護者のうち「子どもは文章を書くのが好きだと思う」と回答したのはわずか1.2%、「子どもはどちらかといえば文章を書くのが好きだと思う」と回答したのは6.1%だった。子どもが読書好きであれば、文章を書くことも好き、子どもが読書嫌いであれば、文章を書くことも嫌いであると保護者が認識している割合が高くなる傾向が明らかとなった。

子どもが読書を好きになる、読書を習慣化するために、工夫していることやおすすめの方法などがあれば教えてください。(自由回答方式)

・朝、学校へ行くまでの間はテレビをつけないようにしており、自然とリビングの本棚から自身で本を手に取り、読むようになりました。(小1保護者)
・乳児期から図書館で借りるのではなく本の定期購読をしていました。子どもが届く位置に本をしまうことで、いつでも自由に本を取り出し読める環境を作り、読書が身近なものであるように心がけました。(小2保護者)
・車での移動が多いので、常に子どもの席の隣に興味を持ちそうな本を置いている。(小2保護者)
・図書室で借りてくる本について、借りた理由や感想を定期的に聞く。(小3保護者)
・何気ない会話の中でも「上手に説明できるのは、たくさん本を読んでいるからだね」と読書は素晴らしいことだと伝えている。(小4保護者)
・Kindle に、好きそうな本を切らさずにダウンロードしておく。(小5保護者)
・国語の教科書で紹介されている本、読書感想文の課題図書になった本、模試の問題文の出典の本などは、良い本と判断して図書館で借りるなどし、薦めるようにしています。(小5保護者)
・学校の取り組みで読書マラソンがあり、年間の総ページ数をカウントしている。放課後学校の図書室に行くのが習慣となり、新書に触れる機会が増えた。(小6保護者)
・ショッピングモールなどに出掛けた際は必ず本屋さんに寄る。(中1保護者)
・親子(父母娘)全員で同じ本を読み、週末の夜にその本についてお茶を飲みながら語り合っています。(中1保護者)
・家族総出で週末に図書館に行く日をつくるようにしている。(中2保護者)
・図書館にて、子どもが興味を持つような内容のページ数が少ない本を借りた上で、より深く知りたいとなれば、専門書寄りで平易な表現の本を借りている。(中3保護者)
・小学生の頃は図書ボランティアで読み聞かせに行ったり、図書室で面白い本があったと聞けばシリーズの本を購入したり、親が購入している電子書籍で子どもが読める内容のものはKindleを貸し与えたり、両親共に本が好きなので、本の購入に関してはあまり制限せずに買ってあげている。(中3保護者)
・小学校卒業まで、寝る前に読み聞かせをしていました。100冊読書日記をつけていたので、今も読んだ本の感想は書いています。(高1保護者)
・自分が読んで良かった本や、子が読んで良かった本を薦めあう。(高1保護者)
・子どもと同世代が主人公の物語や新聞で紹介されている本を薦めている。(高2保護者)
・映画化されたりドラマ化された物が原作と違ったりすることを話したら、映画やドラマを見る前に読んで、その後に映像になった物を見て原作との違いを話したり、討論したりするようになった。そこから親子で本の内容をあれこれ話すのが子どもも楽しくなったようで、本を読むようになった。(高3保護者)

読書や本にまつわるエピソードがあれば教えてください。(自由回答方式)

・私自身が歴史が大好きなので、私の好きな歴史小説の内容に息子が興味を持ち、色々と質問してくれることが嬉しいです。子どもならではの柔軟な発想や意見に驚かされることも多々あります。まだ1年生なので小説を読むことはできませんが、いつか私の本を共有できたら良いなと思います。(小1保護者)
・夫が、子どもの頃によく読んだという「はじめてであう数学の本」を娘が3才のときに買ってきました。それまで全く読み聞かせをしなかったのですが、この本を娘と一緒に読むようになり、父娘の楽しい時間を持てるようになりました。また娘もこれをきっかけに算数の面白さを知り、知的好奇心が高くなりました。将来数学者になりたいと言い、学習面でも、1、2学年先取りしている状況です。(小2保護者)
・塾のテキストに掲載されていた物語に興味を持った様子だったので、図書館で借りてきて親子で感想を交換した。同じテーマ(戦争)を題材とした映画やアニメを鑑賞したり、祖父母の話を聞いたりと有意義な学びにつながったように思う。(小3保護者)
・子どもが、英語塾の教材に使われた本の日本語版をクラス文庫で見つけ、英語版と日本語版を両方読むという楽しみをみつけた。(小3保護者)
・歴史と生き物の本をたくさん読んでいる息子の方が詳しい知識を持っていて、息子はとても嬉しそうで、さらに読書をするようになった。親である私も息子から得た知識が増え、嬉しく思っている。(小4保護者)
・毎晩寝る前に父親に本を読んでとお願いし、児童書を聞きながら眠りにつく。反抗期に入り始めた娘と父親の健全な交流の時間になっている。(小4 保護者)
・祖母、私、娘の3世代で共通して好きな本の話題で楽しく喋れることが幸せです。(小5保護者)
・家族で読んだ本がきっかけで旅行先を決定し、題材になった地域や施設を巡った(聖地巡礼)。(小6保護者)
・子どもが小さな頃、「三枚のお札」という昔話が好きでした。お札を家族で作り、家族で山姥退治ごっこをして遊びました。気に入った本を題材に小道具を作成し、家族劇場をするのが我が家の習慣でした。(中2保護者)
・父親も読書好きで、書く事にも興味があり、新聞に投稿したりしていて、その姿を子どもが見たり、家族で応援したり感想をディスカッションしたりしています。また、ビブリオバトルなども率先して参加しています。(中2保護者)
・教科書に載っていた短編を息子がめずらしく気に入っていたので、同じ著者の別の小説を買って渡したら何度も読み返していた。それまで読書嫌いだったのだが、その後は少しずつ本を読むようになったので、あれが転機だったのだと思う。私も読んでみたが確かに面白く、2人で感想を伝え合い盛り上がった。(中3保護者)
・初めて読んだときの子どもの感想を本に書き込んでいる。小さい頃の素な気持ちが思い出として残るので、大きくなっても特別な本になっている。(高1保護者)
・夫婦が独身のころ、読んでいた本を長男が読みたいと持ち出すようになったり、亡くなった義父が大事にしていた本を譲り受け、家族で共有して、本を読んでいる。(高2保護者)
・子どもが小学生の頃、図書館で借りてきた本が、全く自分では選ばないような本だったけど、感動する内容で「お母さんが好きそうだと思って借りてきた」と言ってくれたのがとても嬉しかった。本を通して子どもの成長を感じた。(高3保護者)

栄光の取り組み

栄光ゼミナールでは、小中高生のご家庭を対象とした調査を行っています。
こちらの記事のpdfは下記からご覧ください。

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