偏差値とは何?偏差値の意味と求め方・計算方法をわかりやすく解説!

更新日:2024/04/15

先日の模試の結果が返ってきましたが、成績はどうでしたか?

前回よりも英語の点数が約10点上がりました!

おめでとう!では、偏差値はどうでしたか?

あれ!?
前回の模試から少し下がっています。

僕は、数学の点数が下がったのに偏差値は上がっています。
どうしてなんですか?

偏差値はテストの平均点や受験者全体の得点分布が大きく関係しています。
平均点を50として表されるので、グループ全体の点数のバラつきによって変わるものなんですよ。

なんだか複雑ですね。

「偏差値」の意味と活用法を考えてみましょう!

目次

「偏差値」ってどんな意味がある数字なの?

偏差値とは?

例えば、数学のテストを2回受けて、両方とも80点だったとします。しかし、テストの難しさは回次によって異なるので、平均点は変わりますね。そのため、1回目のテストと2回目のテストで、どちらが良い結果だったのか点数だけでは判断がつきません。 そんなときに、利用するのが「偏差値」です。偏差値とは、テストを受けた集団の中で自分がどれくらいの位置にいるかを表す数値で、平均点を偏差値50になるように変換し、その基準からどれくらい高い(または低い)点数だったかを表します。自分の実力を相対的に把握できる便利な数値なのです。

偏差値の平均はどのくらい?基準や最高点はあるの?

偏差値は50を基準として、平均からどれくらいの差があるかを表した数値です。そのため自分の得点が平均点と同じであれば、偏差値は必ず50となります。
また、偏差値は、一般的なテストでは通常25-75の範囲に収まりますが、計算上は偏差値100以上や、0を下回りマイナスになる場合もあります。100人が受けたテストで、99人が0点、1人だけが100点をとった場合、0点の人の偏差値は49、100点を取った人の偏差値は149.5となります。
このような極端なケースは普通は考えられませんが、このような結果の場合偏差値そのものに価値がなく、自分に適したテストではないといえるでしょう。

偏差値の見方とその割合

下記の表は、一般的な成績分布の場合における偏差値と順位の関係をまとめたものです。
偏差値75であれば上位0.62%に位置していて、受験者が1,000人であれば順位は6位前後。偏差値35であれば上位93.32%(下位6.68%)に位置していて、順位は933位前後ということがわかります。
偏差値のメリットは、点数や順位に左右されず、集団の中で自分の学力がどれくらいの位置にあるかを知ることができることなのです。

偏差値最上位からの割合1,000人中の順位
800.13%1.3位
750.62%6.2位
702.28%22.8位
656.68%66.8位
6015.87%158.7位
5530.85%308.5位
5050.00%500.0位
4569.15%691.5位
4084.13%841.3位
3593.32%933.2位
3097.72%977.2位

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「偏差値」を使うメリットは?

先生!今回の模試は、英語が90点、数学が70点でした!
数学は難しかったのであまり点数が良くなかったのですが、英語で良い点数を取れて嬉しいです!

両教科とも頑張ってましたよ。偏差値を見てください。

偏差値は...あれ、両方とも62.2です。

数学は問題が難しく、平均点が低かったんですね。

偏差値には、平均点が異なるテスト同士を比較できるという利点もあります。 上記の女子生徒は、英語と数学の得点は異なりますが、偏差値を計算するとどちらも同じ62.2となりました。
その理由は、それぞれの平均点が違うから。

受験者英語数学
Aさん90点70点
Bさん80点60点
Cさん70点50点
平均点80点60点
Aさんの偏差値62.262.2

英語の平均点は80点なのに対し数学の平均点は60点と、英語より数学の方が難しかったので、偏差値はどちらも同じ数値となったのです。
このように、単に得点や順位の比較だけでなく、平均点の異なるテスト間の成績を比べることができるのも、偏差値ならではの特長なのです。

英語と数学の偏差値の図

「得点のばらつき」にも注目

テストの成績をより公平に判断するには、「平均点との差」だけでなく、試験を受けた集団全体の「得点のばらつき」も考える必要があります。
下の例は、英語と数学のテストを受けた5人の結果をまとめたものです。

受験者英語数学
Dさん70点70点
Eさん36点16点
Fさん50点38点
Gさん64点82点
Hさん80点94点
平均点60点60点
標準偏差15.428.8
Dさんの偏差値56.553.5

Dさんの英語と数学の得点はともに70点で、英語と数学の平均点はどちらも 60点と同じです。しかし、英語は5人の得点が平均点付近に集まっているのに対し、数学は5人の得点が大きくばらついています。
受験者全体の得点が平均点付近に密集しているテストの方が平均点から離れた得点を取りにくいので、平均点よりも高い点数を取ると偏差値は大きくなります。一方、得点が分散しているテストでは平均点から離れた得点を取りやすく、平均点以上の得点であっても偏差値はそれほど上がりません。
このようにテストの成績を公平に判断するためには、「平均点との差」と「得点のばらつき」の両方を考える必要があるのです。
ですから、Dさんの得点も全体の平均点も同じであるにも関わらず、英語と数学の偏差値に違いが生まれるのです。

得点のばらつきによる偏差値の違いの図

「標準偏差」とは?

「標準偏差」とは、データのばらつきの大きさを表す指標です。
偏差値とは、平均が50点・標準偏差が10点になるように調整したもので、得点が平均値の近くに集中していれば標準偏差は小さくなり、逆に平均から広がっていれば標準偏差は大きくなります。

偏差値の注意点

偏差値は、「平均点との差」と「得点のばらつき」の両方を踏まえたうえで、自分がどの程度の位置にいるのかを表した数値ですが、テストを受けた人数が少ない場合は、利用する価値が低くなります。
また、同じ集団が受けたテスト結果を比較する場合には意味がありますが、集団が異なる場合は偏差値を使って直接結果を比べることができません
例えば、全国規模の模試と校内テストの結果を比較した場合、テストを受けた集団の学力レベルや得点のばらつき具合が異なるので、公平に判断することができません。
偏差値で成績を比較する場合には、そのテストを受けた人数、どれくらいの学力レベルの人が受けるテストなのかを確認しておくことが大切です。

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栄光ゼミナールでは定期的な模試で偏差値の推移を確認できます。

栄光ゼミナールでは定期的に模試を実施しています。中学受験や高校受験など目的別に分かれており、同じ目標に向かう生徒が受験するため自分の偏差値を定期的に確認することができ、今までの頑張りの成果がわかります。また、自分の弱点が発見できるため、今後の学習に生かすことができます。

偏差値は自分で計算できる?

偏差値は、計算式を利用することで求めることができますが、実際に計算するのはお勧めできません。なぜなら、自分で計算するには、色々な条件を確認が必要だからです。
偏差値を求めるには、個人の点数のほかに、全受験者の得点から割り出した「平均点」と「標準偏差」が必要になります。自分の得点だけでは偏差値を計算できないことを理解しておきましょう。

偏差値を求める計算式

偏差値=10×(個人の得点―平均点)÷(標準偏差)+50

STEP01 平均点を求める

テストを受けた全員の得点を合計し、受験者数で割る。

STEP02 偏差を求めて2乗する

テストを受けた全員の偏差(得点から平均点を引いた値)を求めそれらをすべて2乗する。

STEP03 偏差の2乗の合計を受験者数で割り分散を求める

STEP02で求めた、偏差の2乗を全員分合計し、受験した人数で割ることで、「分散(偏差の2乗の平均値)」が求められる。

STEP04 分散の正の平方根を計算し「標準偏差」を求める

分散の正の平方根を計算して「標準偏差」が求められる。

STEP05 「平均との差」を「標準偏差」で割る

自分の点数から平均点を引いた値を、標準偏差で割る。

STEP06 「偏差値」を求める

STEP05で出た数値を10倍してから50を足すと偏差値が求められる。

大学の偏差値表で見かける「BF」とは?

大学の偏差値表で見かける「BF」とはボーダーフリー(Border Free)の略で、合否ラインの予測ができないことを意味しています。
このボーダーとは、合格する可能性が50%となる偏差値のボーダーラインのことを指すものですが、募集人員に対する受験者数や不合格者数があまりにも少ない大学では競争が起こりにくく、ボーダーラインを設定することができません。ボーダーラインが決まっていないという意味で、偏差値の欄にボーダーフリー(BF)と表記されています。
また、偏差値BFの大学は名前さえ書ければ誰でも合格できると思っている人もいますが、必ずしも全員が合格しているわけではありません。定員割れしている大学でも毎年数名が不合格になっているので、油断することなく勉強を進めましょう。

栄光ゼミナールでは、志望校合格に向けた学習ができます

偏差値をあげるには、単に高得点をめざすだけでなく、難しい(平均点の低い)テストでも確実に得点できる真の学力をつけることが重要です。
栄光では、知識を詰め込むのではなく、問題の本質を理解できるように指導を行っています。

栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。

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