高校受験は塾なしでも可能?塾に行く・行かないの選択
更新日:2024/08/14高校受験は塾なしでもできる?
高校受験を考えて、「そろそろ塾に通わせた方がいいのかな、それとも自分の力でやれるかな」と迷っている保護者の方もいらっしゃると思います。もちろん塾なしで高校受験に挑戦し、見事志望校合格を勝ち取った人もいます。その一方で、塾に通ったことで最初は考えられなかったような難関校に合格した人もいます。
塾なし受験の良い点・悪い点や、塾なし受験に必要なことを知ったうえで、お子さまは通塾が良いのか、塾なしが良いのか、を考えていただければと思います。
※この記事内では“塾”を通塾・対面型の塾として説明しています。オンライン塾・映像授業・家庭教師などには当てはまらない内容も含まれます。
目次
塾なしは少数派!?
令和3年度の文科省の調査では、公立校に通う中学3年生の8割以上の家庭が、塾への支出があるということがわかりました。実態として、中3生のほとんどは(講習のみ参加の人なども含めて)塾に通っているのです。
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塾なし高校受験のメリット
多くの人は塾に通うことを選択していますが、もちろん塾なし高校受験にもメリットがあります。
①塾代がかからない
上記と同じ調査を見ると、中3の塾代平均は年間で40万円を超えます。塾はそれだけ高額な商品です。
塾なしの場合は、テキスト代、模試代などはかかるものの、塾に通うよりは費用を抑えられることが多いです。通塾には行き帰りの交通費がかかることもありますので、そういった細々した費用も塾なしの場合かかりません。まず、このような費用面でのメリットがあります。
②周りの人を意識しなくて済む
塾に通っていると、集団塾はもちろん、個別指導塾であっても少なからず周囲の生徒の影響を受けます。この人はここまで進んでいる、この人はまだ私より遅い(私より点数が低い)など、さまざまな情報を得られてしまうからです。そういった周囲の刺激がモチベーションになるお子さんもいますが、逆に周りのことが気になってしまい、過剰に心配・不安になってしまうお子さんもいます。
そのようなお子さんの場合は、周囲を気にせず自分のことだけに集中できる塾なし受験のほうが合っている可能性があります。
③学習スケジュールを自分で決められる
通塾する場合、授業の時間に合わせて塾に行き、授業を受け、教室が閉まるタイミングには帰宅しなければなりません。このように塾の時間に合わせたスケジュールを作る必要があるのです。
塾なしの場合は、基本的には自分の都合で勉強することができます。塾に行き来する時間も取られず、好きな学習スケジュールで勉強を組み立てられるのです。
自分でスケジュールを自由に決めたい、通塾時間が無駄に感じる、という人にとっては塾なしのほうがストレスなく勉強が進められると言えるでしょう。
④目標に向かって自分で計画を立て、実行する力が身につく
塾なしの場合は、塾がやってくれるようなことを本人やご家庭で行う必要が出てきます。高校受験の場合は、お子さまは中学生ですので、ある程度自分で決めることが多くなるでしょう。行きたい高校を決めて、そのために必要な学習内容、教材を考えて、スケジュールを立て、その通り進めていく。高校受験が終わった後も使える力が身につくことでしょう。
塾に通っているとこういった力が身につかない、というわけではありませんが、塾任せにした場合、目標への道のりを0から考えることは少ないでしょう。
塾なし高校受験のデメリット
次に塾なし受験のデメリットについてお伝えします。これまでお伝えしたメリットが、そのままデメリットにもなり得ます。
❶自分でスケジュールを立てて、自分で勉強を進めないといけない
塾に通っていれば、授業や宿題で勉強のペース配分がわかりますし、学習スケジュールも立ててくれるので、どの勉強をどれくらいやればいいのかを自分で考える必要はあまりありません。そのための勉強時間をどう確保するかを考えることになります。
塾なしの場合は、課題の内容や量、スケジュールにいたるまで自分で決めなければいけません。そのぶん勉強以外での負担が増えることになります。
❷志望校や入試の情報収集が必要
塾では、学校の成績や学力、本人やご家庭の希望などからどの高校が良さそうなのか、志望校をどこにして、併願先はどこにするとよいのかなどを教えてくれます。もちろん入試情報や、どんな問題を対策すればよいかなどの情報もそろっていますので、時間をかけて自分で調べ上げる必要はありません。
塾なしでは、志望校決めのための情報収集、入試情報の収集、また模試の申し込みなどもご家庭でやらなければなりません。すべてをお子さまがやるには時間が足りないと思いますので、保護者の方のサポートが必要になるでしょう。
❸適切な問題集を見つけなければならない
受験勉強のためには、学校の問題集だけでは質・量ともに不足しがちなため、志望校に応じたレベルの問題集を購入することになります。塾には目標に対して適切なレベルのテキストが用意されており、新たに問題集を買うことは多くありません。
お子様の目標に対して適切な問題集選びはなかなか難しく、しばしば試行錯誤することになります。このような場合は、通信教材の活用も一つの手段です。
❹モチベーションの維持が難しい
メリットでも述べたように、他の生徒がいない環境は自分のペースで勉強できますが、反面周囲の刺激がないぶん単調な受験勉強になりますので、モチベーションの維持が難しいことがあります。塾に通っていると、モチベーションが下がっても塾の先生が様子に気づいて声掛けしたり面談をしてくれたりするので、うまく切り替えられることが多いようです。
塾なしの場合は気持ちの切り替えをご家庭でサポートする必要があるでしょう。
お子さまは塾なしでもモチベーションの維持ができそうか、また気持ちの切り替えがしやすいタイプなのかどうかを考えてみるとよいでしょう。
塾なし高校受験に必要なこと
ここまで塾なし受験のメリット、デメリットを見てきました。これらを踏まえて、塾なしで受験に挑戦するために必要だと考えられることをまとめていきます。
学習習慣が身についている
塾なしでの受験は、ここが一番大切です。学習習慣が身についていない場合は、スケジュールを立ててもそれを実行するのが難しいからです。
一方で学習習慣が身についていれば、学校の宿題や定期テスト対策も自分である程度できていることが多く、それを継続できていれば基礎学力は身についていきます。受験学年になっても、基礎学力とある程度長い時間勉強する習慣がついていれば、本格的な受験勉強も進めていけるでしょう。
また、学習習慣にはモチベーションの維持も含まれます。毎日の勉強を継続できるということがとても大切なのです。
内申点対策ができている
公立高校の多くでは、合否判定に内申点を使用します。中3の内申点は必ずしもその学期だけでなくそれまでの総合評価という面があり、また地域によっては中1の内申点から合否判定に用いることもあり、早いうちから対策する必要があります。
志望校に対して内申点が足りていない場合は、受験対策の前に内申点対策が必要です。ご家庭で対策が難しいようであれば、定期テスト対策などができる塾を探してみてください。
志望校がある程度決まっていて、実力と差があまりない
志望校が決まっていれば、集める情報もそこまで多くありませんし、対策の内容も決めやすいので、方針に悩むことは少ないでしょう。
また、模試の点数や判定をみて、志望校との実力差が大きくなければ、塾なしでも対策可能なラインと言えるでしょう。 志望校が決まっていない、志望校合格には点数が全然足りていないという場合は、専門家にアドバイスを仰ぎましょう。志望校を決めるには相応の情報収集が必要ですし、点数を大幅にアップさせるためにはテクニックやノウハウが必要です。早めに塾に相談してみることをおすすめします。
わからない問題への解決方法がある
受験勉強をしていると、自分だけでは解けない、理解できない問題が出てくることもあります。その時に誰かに聞けたり、自分で解決できたりするような環境があることが大切です。
学校の先生や家庭教師の先生、通信教材の添削、映像授業など、塾以外にも勉強をサポートしてくれるものはたくさんあります。分からない問題が出てきても、それらを使って解決できるのであれば応用問題で詰まってしまうこともないでしょう。
学校の先生には聞きづらいけど、通信教材や映像授業でなく人に教えてもらった方がわかりやすい、という場合は、塾に通うことを検討してみてください。授業時間以外にも質問を受け付けている塾ならば、分からない問題が出てきたときもすぐに相談できます。
メリット・デメリットを理解したうえでより良い選択を
塾なしのメリット・デメリットや、塾なし高校受験に必要なことを見てきました。塾なしのほうが向いている子もいますが、塾があるから勉強ができるという子がいることも確かです。お子さまはどちらのタイプでしょうか。
お子さまが後悔しない高校受験を迎えられるよう、塾の良さも知ったうえでどちらが良いかを考えていただきたいと思います。
栄光ゼミナールの教室は自習室を完備しており、授業外の質問も受け付けています。一人では勉強が進められない、受験までの学習スケジュールを立てられない、そんなお子さまも講師がしっかり寄り添って指導していきます。情報提供についてもお任せください。受験について心配なこと、不安なことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
栄光ゼミナールは高校受験のプロフェッショナルです。
栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。
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