賢く使おう!中学生とスマホのルール
更新日:2024/06/11東京都の調査によると、スマホ所持率は小学校高学年で約4割、中学生では8割を超えています。お子さまが中学生になると、スマホが欲しいとねだられるご家庭が増えてきます。スマホは緊急連絡用や防犯目的にも使える反面、お子さまに悪影響を与えないかと心配な保護者の方も多いことでしょう。今回は、お子さまにスマホを持たせる際に気をつけておきたいことや、使ううえでのルール例をまとめました。スマホ利用について、お子さまと一緒に考えてみませんか?
中学生にスマホを持たせるメリットとリスク
子どものスマホ所持率は年々上昇しているものの、お子さまにスマホを持たせることについては賛否が分かれることが多く、メリットもデメリットもあります。
スマホ利用のメリット
保護者からみて、お子さまにスマホを持たせるメリットはいくつかあります。
まず、災害時の安否確認ができること、すぐに連絡が取れること、GPS機能を活用してお子さまの位置を知ることができること、そして防犯目的として活用できること、などが挙げられます。2020年に、文部科学省が、原則禁止されていた小中学校へのスマホの持ち込みを見直したことからも、防犯目的のメリットが大きいことがわかります。
また、最近では「教育系YouTuber」が登場するなど、勉強に役立つ動画や、受験に役立つ情報が見つかることもあります。
スマホ利用のリスク
一方、ネットを介したいじめの誘発や登下校中の「ながらスマホ」の危険性、架空請求やアプリ・ゲーム課金による高額請求、SNSへの依存、見ず知らずの人との接触、睡眠不足や視力低下などの健康被害などのリスクもあります。
厚生労働省研究班の調査では、インターネットへの病的な依存が疑われる中高生が急増し、深刻な状況になっていることが発表されており、さらに小学生でもネット依存が始まっているという指摘もあります。
購入前に決めよう!スマホ利用のルール例
メリットとリスクをふまえたうえで、お子さまにスマホを持たせる際は「何のために・いつ・どこで・どのように使うのか?」を事前に親子で話し合って決めるといいでしょう。最近は購入前にお子さまとルールをつくるご家庭も増えてきているようです。
今回は例として10個のルールをご紹介します。このほかにも勉強や睡眠の妨げにならないよう、利用の目的や利用場所、使用する時間帯など、生活に合わせてご家庭でルール考えていきましょう。
<スマホの使い方10か条>
- 個人情報はネット上に出さない。ID・パスワードは他人に教えない
- 発信・書き込みは責任が伴うことを忘れず、相手を気づかい、謙虚に
- 知らない人とやり取りしたり、会ったりしない
- 「知らないことは危険」と認識し、危険なサイトに近づかない
- 著作権や肖像権を認識する
- 「歩きスマホ」はしない
- 身元の分かるような投稿はしない
- ネット上の情報を鵜吞みにしない
- ネット社会のマナーやルールを守る
- 毎月の通信料金を親子で確認する
近年、写真や動画をSNS上にアップするお子さまも多くいます。しかし、個人情報は名前だけでなく写真や動画から漏れる場合があります。制服を着た写真や家の近くで撮影した写真から、居住区を判別することも可能です。こういった危険性もお子さまに教えるようにしましょう。
また、「フィルタリングサービス」や「スクリーンタイム」などを設定するのも有効です。有害サイトの閲覧や対象年齢外のアプリのインストールを防ぐことができます。
とはいえ、SNSやアプリの使用をすべて禁止するのではなく、保護者の方も一緒に学んでいく姿勢でいることが大切です。お子さまがやりたいSNSを一緒に始めたり、ネット上の情報の真偽を話し合ったりしてみると良いでしょう。ご家庭での会話も弾み、インターネットリテラシーの向上や、ネット上のトラブルの危険性にも気が付けるようにもなります。
中学生のうちはスマホの利用は1時間以内がベスト
ルールを決める際に、気になるのはお子さまのスマホの使用時間。男子はゲームに、女子はSNSに熱中しがちな傾向があるといいます。自分で制御できなくなるほど熱中する状態になってしまうと、抜け出すのは簡単ではありません。
東北大学加齢医学研究所所長の川島隆太さんの著書「スマホが学力を破壊する」(集英社新書)では、仙台市の小中学生約7万人を追跡調査し、スマホ使用と学力の相関関係の調査結果が掲載されています。それによると、スマホを1時間未満で使っている子どもは学力に影響は出ないものの(むしろ成績が良い傾向にある)、それ以上は使った時間の長さに応じて成績が低下していることが明らかになり、スマホ漬けの生活が与えるマイナスの影響を指摘しています。さらに、単にスマホの使用で勉強時間が削られていることが原因だけではなく、脳の動きを鈍くさせる可能性があるという指摘もあります。
判断力が未発達な子どもがスマホ依存にならないように、自分である程度コントロールができるようになるまでは、学力に影響を及ぼさない1時間を目安にルールを作るといいでしょう。自室にスマホを持ち込まない、など物理的に触れられない環境を作るのも有効です。
ルールを守れば便利なツール
スマホを正しく使うためには「判断力」「責任力」「自制力」の3つの力を身につけることが重要です。思ったことをそのまま送ってしまうと相手を傷つけてしまったり、夢中になりすぎるとスマホ中毒になってしまったりします。スマホを正しく使える力が育つよう、お子さまには常にルールを意識させるようにしましょう。
スマホはとても便利なツールです。電話やメールなどで連絡を取り合うだけでなく、写真や動画を撮ったり送ったり、音楽を聴いたり、インタ-ネットで調べ物ができます。意外に思われるかもしれませんが、インターネットは勉強にも役立ちます。地図アプリで世界中の風景が見られますし、知らない花の名前も検索すればすぐに見つかります。
栄光ゼミナールの授業でも、解説動画の視聴や、地図を確認する際や、植物の写真を見るために授業でタブレットを利用することがあります。便利なツールなので、禁止するのではなく、リスクを回避し、有効な活用方法を身につけていきたいですね。インターネットリテラシーを育み、スマホを上手に使う力を身につけましょう。
お子さまにぴったりの学習方法で成績アップ!
栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。
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