暗記の方法~自分に合った覚え方を見つけよう~
更新日:2024/05/22勉強をする上で、避けては通れない暗記。内容が多すぎて覚えられない、覚えてもすぐ忘れてしまうなど暗記を苦手に思っている人もいるでしょう。
今回は暗記が苦手な人のために、暗記方法や暗記のコツをご紹介します。自分にあった暗記法を見つけてください!
目次
人間の脳は忘れやすくできている!?
ドイツの心理学者エビングハウスが行った実験によると、人間は何の工夫もなく覚えた情報を時間がたつにつれて忘れてしまうそうです。しかし定期的に覚え直すようにすれば、記憶は強化され忘れにくくなります。
この実験結果はエビングハウスの忘却曲線として有名です。
図のように人間の脳は時間の経過とともに忘れるようになっています。しかし、脳が重要だと判断した情報は「長期記憶」として脳に定着し、忘れることがありません。勉強したことを長期記憶にするためには、完全に忘れる前に繰り返し復習することが大切です。
このように反復して学習をすることで、記憶を忘れにくくするのです。とはいえ、暗記のためだけに復習の時間をつくることは難しいので、毎日の生活の中で暗記をする時間を作ってしまいましょう。
時間を固定する
毎日の生活の中で暗記する時間を決めるならば、効率よく頭に残る時間帯で行いたいですよね。
おすすめは「夜寝る前」と「早朝」です。人間の脳は、睡眠中に1日の記憶を整理します。その中で覚えておきたいことを長期記憶として定着させるのですが、寝る直前に覚えたことは新しい記憶として長期記憶になりやすいそうです。また、早朝は睡眠で整理された脳が空っぽの状態。すっきりした状態で昨夜暗記したことを復習すると、より記憶に定着しやすくなります。
毎日、就寝前と早朝に暗記することを習慣にすると効率よく暗記できます。
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隙間時間の活用
通学時間やテレビのCM中など隙間時間を活用するのも効果的です。最近では、単語帳やチェックシートが手軽につくれるスマホアプリなどもあるので、ノートや教科書を使うことなく手軽に復習できます。隙間時間をフル活用して、短時間でも集中力を高めて暗記するようにしましょう。
1日のスケジュールを見てみると、隙間時間は意外とたくさんあります。時間をあけて繰り返し復習することで記憶の定着につながります。
一夜漬けしない
人間の脳は、睡眠中に情報整理を行い、これにより記憶として定着していきます。睡眠時間を削って徹夜して覚えることで、一時的にテストを乗り切ることはできるかもしれませんが、その内容は短期記憶で終わってしまいます。テスト終了後は覚えた内容を忘れてしまうので、あまり効率の良い学習とは言えません。暗記の精度を高めるためにも、健全な生活習慣を身につける方が良いでしょう。
おすすめの暗記法
ここからさまざまな暗記法をご紹介するので、自分にあった方法を見つけるための参考にしてみてください。
①ストーリーで覚える
理科や社会などにおすすめなのが、ストーリー分けして覚える方法です。重要語句を1つひとつ覚えていくのではなく、背景や原因、結果(影響)などを関連づけて覚えるようにすると単調な暗記よりも頭に入りやすくなります。
例えば、鎌倉時代。
当初は武家と朝廷による二元支配の状態が続いていました。カリスマである源頼朝の死後、北条氏を中心とする有力御家人13人による合議制で幕府は政治を行っていきました。その後、3代将軍が暗殺されたことをきっかけに、後鳥羽上皇が討幕計画を立て承久の乱を起こしました。結果、幕府方が圧勝し、朝廷方の領地を没収し、それを御家人に分け与え地頭に任命しました。さらに、朝廷を監視するために六波羅探題を置き、西国御家人の監視も行ったことで、幕府の勢力は西日本へと拡大していきました。その過程で、地頭と荘園領主らとの土地をめぐるトラブルが増加したことなどもあり、3代執権の北条泰時は最初の武家法典となる御成敗式目(貞永式目)を定め、裁判の基準を明確化していきました。
この方法で覚えていくと、単調に暗記するよりも前後関係などが理解できるので、応用問題に対応しやすくなります。
②グループ分けして覚える
もうひとつ、おすすめなのがグループ分けして覚える方法。共通項のあるものをグループ化することで、似ているものを一緒に覚えることができ、暗記の速度が上がります。この方法は英単語の暗記に向いています。英単語を語源ごとに整理することで、スペルや意味が似ている単語が集まり覚えやすくなるのです。受験に必要な英単語は膨大ですので、このように工夫して覚えていくことが大切です。
③五感を刺激して覚える
ご紹介した2つの暗記方法を実践したとしても、どうしても単調な暗記をしなければいけないものは出てきます。その際に必要なのは自分にあった暗記方法を見つけること。一般的に暗記は五感を活用しながら覚えると暗記しやすいと言われています。いくつかの例を紹介しますので、自分に合った暗記法を探してみてください。
書いて覚える
単語帳などを横に置き、ノートにひたすら書き出す方法です。目で見ながら、手を動かすことで、視覚と触覚を刺激しながら覚えていきます。ただし、「書く」ことが目的になってしまうと記憶に残らなくなりますので、「覚えよう」と意識しながら取り組みましょう。
音読して覚える
暗記したい言葉を声に出しながら覚える方法です。視覚と聴覚の両方から情報を得ることで記憶に残りやすくなります。
イラストや図(地図)を活用して覚える
内容によっては出来事や流れ等を図にして整理したり、類似(対比)する知識を表にして整理したり、歴史漫画や世界(日本)地図を利用したりするのも有効です。文字情報のみで覚えようとするよりも、視覚情報として捉えられるようにすると理解が深まるとともに覚えやすくなります。
身体を動かしながら覚える
身体を動かしながら、音読して覚える方法です。勉強は座ってするものという思い込みを壊し、軽く足踏みするなどしながら、覚えたい単語を口に出してみましょう。身体を動かすことで脳が活性化されて、記憶しやすくなります。
人に伝えながら覚える
暗記したい単語をクイズにして、友達や家族と出し合ってみましょう。誰かに伝えるためには、わかりやすく話さなければいけないので、勉強したことを整理することができます。声に出すことで聴覚も刺激するので、記憶に残りやすくなります。
④インプットだけでなくアウトプット作業も大切に
記憶の定着度を上げるにあたり、実は暗記(インプット)のみの作業では不十分です。問題を解いたり、言葉で説明したりするなど覚えた知識をアウトプットすることで、記憶の定着度は格段に上がります。インプットにアウトプット作業も組み合わせることで、定期テストや試験本番で「覚えたはずなのに、知識を引き出すことができなかった」という失敗を減らすことができます。
⑤「理解」と「暗記」を区別する
最後に、覚える量を「減らす」という視点も重要です。丸暗記に頼っていては、覚えるべき情報量が膨大になってしまい、学習も非効率的になってしまいます。実は、内容をきちんと理解していれば、テスト中に自分で導き出せるものや推測できそうな知識が一部存在します。暗記の精度を高めるためにも、理解することに重点を置き、「覚えなくてよいもの」を洗い出し、暗記すべき範囲(対象)を絞っていきましょう。
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また、授業だけでなく、家庭学習の学習内容も提案。暗記の方法なども生徒の性格に合わせて、1番伸びる方法でサポートします。
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